皆さんこんにちは、マッピーです。
「飲食店でクレジットカード払いをしようとしたら、ランチは現金のみと言われた」
「クレジットカードの利用は3,000円以上からと言われ、しぶしぶ現金で支払った」
ランチの会計時にカード払いをしようとしたところ、クレジットカードが使えるお店にもかかわらず、このような苦い経験をされた方も多いのではないでしょうか?
最近はキャッシュレスが普及し、普段からクレジットカード等をメインに利用されている方にとって、美味しい食事の後にこんなこと言われてしまったら、残念な気持ちになりますよね。
結論からいうと、ランチでクレジットカードが使えないのはお店側の勝手なマイルールのためです。
何故なら、ランチ時にはカードを利用して欲しくないお店側の様々な事情があるからです。
そこで本記事では、ランチでクレジットカードを使えなくしている理由、そんなランチ時でもカードを使う方法、その他のカード利用時のトラブルについて解説しています。
この記事を読めば、カード利用を拒否するお店側の事情がわかるだけでなく、どうしたらカードを利用できるのか、その対処方法もわかります。
実際に筆者が経験したカード利用時の体験談を含めて載せていますので、お店でカード利用を拒否されたことのある方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
ランチでクレジットカードが使えない理由
クレジットカードが使えるのに、何故ランチでは使わせてもらえないのか、まずはその理由を解説していきます。
カードが使えないのは、お店側に下記のような事情があるためと考えられます。
①ランチは利益が薄く、カード会社に決済手数料を支払いたくない
ランチでクレジットカード払いを断られる主な理由は、お店側が少ない利益の中からカード会社に決済手数料を支払わなければいけないからです。
クレジットカードで支払いされると丸々その代金がお店に入ってくるわけではなく、利用した際に数%程度の決済手数料をカード会社に支払っています。
その手数料は業種により異なり、おおよその内訳は下記のようになっています。
- コンビニ ⇨ 1〜1.5%程度
- デパート ⇨ 2〜3%程度
- 飲食店 ⇨ 3〜7%程度
- 夜の水商売 ⇨ 10%程度
飲食店では5%前後は決済手数料としてカード会社に取られてしまうので、その分儲けが減ってしまうことになります。
特にランチ時はディナーと比べ、原価率が高く客単価も低いため、利益はほとんどありません。
中には、お店を知ってもらうため(夜営業の宣伝のため)ランチは非常に安い価格で提供しているお店もあります。
そのため、その価格でクレジットカードを使われると赤字になってしまう、またはほとんど利益が出なくなるためと考えられます。
飲食店で「ランチはクレジットカードを使えません」と堂々と張り紙をしているお店もまだまだ見かけるのは、このようなお店の事情があるからです。
②認証エラーが出たら逆に時間がかかり、昼の混雑時はクレームになる
もう1つの使わせてもらえない理由は、カード利用時に認証エラーになると時間がかかり面倒なことになる可能性があるからです。
特にお昼の12〜13時前後は、休憩時間が限られているサラリーマンやOLも含め多くの人が来店し、大変混雑します。
会計時も並んでいることは珍しくなく、そんな時にカードの認証エラー(オーソリエラー)になってしまうと、並んでいる他のお客さんに迷惑がかかるだけでなく、「早くしろ」「何故使えない」などといったクレームに繋がる可能性も考えられます。
ランチは回転率を少しでも上げる必要があるので、認証エラーで止まってしまったら大変です。
特に新人の店員さんだと原因がわからなかったりして、別の店員や店長を呼んできて処理するなど、余計な時間がかかります。
このようなことが起こるのであれば、一層のことランチはクレジットカードを使えなくしてしまおう、と考えるのも不思議ではありません。
実はまだまだある!クレジットカード利用時のトラブル
クレジットカードを利用できないのはランチだけではありません。
実は他にもクレジットカードを利用しようとした際、飲食店に限らずお店によっては様々な場面に遭遇します。
ここでは実際に筆者が見かけた店独自のルールや罠も紹介していきます。
①「○○円から利用可」という店独自のルール
クレジットカードを利用する際、「カード利用は3,000円以上から」などと金額を指定してくるお店があります。
例えば、ランチで食事をして会計しようとした際にその旨が記載された紙が貼ってあったり、直接店員さんから言われたりするなどです。
特に個人店などを中心にボチボチ見かけます。
では、「カード利用は○○円以上」などと指定してくる理由は何でしょうか?
これも、低い金額でカードを使われると利益がほとんど残らないので、ある程度利益が出る一定以上の金額をお店側が指定しているからです。
そのため、クレジットカードの利用は3,000円以上、5,000円以上などお店側が勝手に決めているのです。
筆者がいつも利用している近くの美容院がまさにこの行為をしていて、カード会社に通報しようか考えましたが、料金も安く対応も良いので、今のところ何も言っていません(^^;
②別途数%の利用手数料を請求する
「クレジットカード利用時は、別途5%の手数料を頂いております」などと言って代金とは別に手数料を請求してくるお店があります。
最近はだいぶ減った印象がありますが、まだまだこのようなお店は存在します。
例えば、請求金額が2,000円だったが、カード払いだと手数料5%含めて2,100円請求になる、といった具合です。
お店がカード会社に決済手数料を支払いたくないため、直接お客さんに手数料を請求しているのでしょう。
③ロゴステッカーを剥がしたりQRコードを隠す
クレジットカードを使わせたくないから、VISAやMastercard、JCBといったロゴステッカーを剥がしたりする悪質なお店も存在します。
特に最近はキャッシュレスの普及により、カードのロゴステッカーだけでなく、PayPayや楽天ペイといったQRコードが使えるにもかかわらず、そのQRコードをわざわざ隠すお店まで出てきました。
クレジットカードだけでなく、Suicaなどの電子マネーやPayPayなどのQRコード決済でも決済手数料を支払う必要があります。
お店がその決済手数料を支払いたくないため、現金払いに誘導し、隠しているのです。
筆者はこの行為をインドカレー屋さんで2回程発見しました。
決済時に現金払いのみと言われましたが、以前は使えた旨伝えたところ、嫌そうな顔をしてレジの下からちゃっかりQRコードを出してきました。
④端末が故障中と嘘をつく
クレジットカードを使って欲しくないから「決済端末が故障している」と嘘をついて、現金払いにさせるお店も存在します。
VISAやMastercardといった国際ブランドのロゴステッカーが貼ってあるにもかかわらず、会計時に直接店員さんに言われたり、故障中の張り紙がしてあるケースですね。
ただし、中には本当に故障中の場合もあるため、全て嘘と判断するのは難しいでしょう。
チェーン店など、ある程度の規模のお店では本当に故障しているのかもしれませんが、個人店の場合はカードを使わせたくないから嘘をついている可能性も十分あります。
⑤カード利用で嫌な顔をされたり、現金で支払って欲しいと言ってくる
クレジットカードを使おうとした際に、嫌な顔されたり、「できれば現金で支払って欲しい」などと言ってくる場合です。
特に地方の個人店や個人タクシー等で見かけることがあります。
理由としては、決済端末の操作が面倒であったり、決済手数料を支払いたくないのが本音でしょう。
これらの行為は全て加盟店規約違反の可能性大
これまでクレジットカードの利用に関する様々なトラブルについて解説してきましたが、実はこれらの行為は全て加盟店規約違反の可能性大。
多くのカード会社では、↓のような行為は全て禁じています。
- ランチはクレカ利用不可
- ○○円以上でないと利用不可
- 別途数%の手数料が必要 など
これらは全て加盟店規約違反となり、例えば、三井住友カードの加盟店規約では下記のように記載されています。
6.加盟店は、有効なカードで申込みを行った会員に対して、商品の販売代金ならびにサ
ービス提供代金について手数料等を上乗せする等現金客と異なる代金の請求をするこ
と、およびカードの円滑な使用を妨げる何らの制限をも加えないものとします。また
正当な理由なくして信用販売を拒絶し、代金の全額または一部(税金、送料等を含む)
に対して直接現金支払いを要求する等、会員に対して差別的取扱いは行わないものと
します。
もちろん、三井住友カードに限らず他社カードでもこれらの行為は同様に禁じていることがほとんどです。
お店側はクレジットカードを使えることによって集客効果があるにもかかわらず、決済手数料は支払いたくない、ランチでは利益が出ないので手数料はお客様負担にさせる、等というのは全てお店側の都合によるものです。
ランチでクレジットカードを使う方法、その後の対処方法とは?
クレジットカードを利用しようとしたが、上記のような加盟店規約違反が発覚した場合、どう対処したら良いのでしょうか?
その具体的な方法は下記の通りです。
【ランチでクレジットカードが使えない、手数料を請求された場合】
- 加盟店規約違反になるのでカード会社に連絡すると伝える
⇨ カード決済させてもらえる可能性あり - 手数料が記載されたレシート等を証拠として取っておき、あとでカード会社に通報する
⇨ 後日お店に是正指導が入り、手数料が返金される可能性もあり - 証拠の写真を撮ってカード会社へ報告(カードは○○円以上、手数料がかかる旨が書かれた紙など)
⇨ 後日お店に是正指導が入る可能性あり
このように、そのまま応じる必要はなく、「加盟店規約違反になるので、カード会社に連絡します」と店員に伝えればカード決済させてもらえる可能性があります。
ただし、店員がアルバイトの場合はわからないことも…。
その場合は、店長など責任のある人を呼んでもらいましょう!
または、その場で揉めたくない場合は、あとでカード会社に通報するのもありです。
連絡先はカード裏面に載っていますし、カード会社のホームページからメールなどで問い合わせしてもよいでしょう。
証拠がある場合は、それも取っておくと確実です。(手数料が記載されたレシートや、張り紙など)
後日カード会社より、加盟店規約に違反をしていないかどうか調査され、もし加盟店規約違反が確認された場合、指導が入り改善される可能性があります。
どこまで対応してくれるかはカード会社によって異なりますが、筆者がホテル宿泊の際に5%の手数料を請求された旨をカード会社へ通報したところ、後日、ホテル側を指導した旨の連絡が入り改善されていました。
また、悪質な場合はお店側は加盟店契約を解除されてクレジットカード決済の取り扱いができなくなる可能性もあります。
今回はクレジットカードの話が中心ですが、決済手数料がかかる電子マネーやQRコード決済などの他のキャッシュレスについてもほぼ同様です。
まとめ:クレカ利用を制限したり手数料を取るのは加盟店規約違反、堂々と主張しよう!
今回は、ランチでクレジットカードが使えない理由、その他のクレカ利用の制限やトラブル、その対処法等について解説しました。
カードで支払いたかったけれど、拒否されたり手数料を取られそうになった場合、そのまま現金で支払うのではなく、加盟店規約違反である旨をしっかりお店に伝えることが重要です。
もちろん「トラブルに巻き込まれたくない」「そこまでしてカードで支払いたくない」という方もいらっしゃると思うので、そのような方はそのまま現金で支払う方法もあります。
ただし、現金払いではポイントが付かないので損と感じてしまうことも…。
以下の記事では、そんな現金払いのメリットとデメリットについても解説しているので、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
・ランチでクレジットカードが使えないのは、利益率が低く、認証エラーが出ると時間がかかりクレームになる可能性があるため
・「○○円から利用可」「別途手数料必要」などの行為は全て加盟店規約違反になる可能性が高い
・カードを使いたければ、加盟店規約違反である旨をお店側にしっかり伝える
・後でカード会社に連絡する場合は、手数料が記載されたレシートや張り紙は証拠として残しておく