- 海外でクレジットカードが使えず焦った
- クレジットカードが使えなかった時はどうすればいいの?
- 海外でも安心してクレジットカードを使う方法を知りたい
日本ではいつも通り使えていたけれど、海外ではクレジットカードが使えなかったというケースはよくあります。現金もなかった場合、料金が支払えずトラブルになってしまいます。
私はクレジットカード会社に5年以上勤めていました。「海外でクレジットカードが使えない」という問い合わせは数えきれないくらい見てきました。
そこで本記事では、海外でクレジットカードが使えない9つの原因と対処法、今後の予防策を解説します。
この記事を読めば、海外でクレジットカードが使えなかった理由がすぐに把握できます。具体的な解決策もわかるため、今後は海外でも安心してクレジットカードを使えるようになります。
実はクレジットカードが使えない多くの原因は、カード会社側で利用をブロックしている、国際ブランドが非対応だったなどです。
海外でクレジットカードが使えず困っている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
【原因】海外でクレジットカードが使えない9つの理由

不正検知システムが作動
不正検知システムが作動した場合、クレジットカードの利用ができません。例えば、海外で高額な買い物にクレジットカードを利用した場合、不正利用の可能性があると判断されることがあります。
不正検知システムは、ほぼ全てのクレジットカード会社で導入されています。
不正検知システムとは、不正利用を防ぐ目的で、クレジットカード会社が24時間365日体制でカードの利用状況を監視するシステムのこと。被害を事前に防ぐため、不正利用の疑いがあればカード利用をストップします。
国際ブランドが非対応
店舗側が利用するクレジットカードの国際ブランドに対応していなければ、クレジットカードは利用できません。例えば、VISAとMastercardのみ対応している店舗でJCBブランドのクレジットカードは使えません。
日本では多くの店舗でほぼ全ての国際ブランドに対応していますが、海外ではVISAのみ、またはMastercardのみ対応といったことも少なくありません。
国際ブランドとは、VISAやMastercard、JCBなど、世界でクレジットカードを利用するためのブランドのこと。VISAブランドのクレジットカードなら、日本だけでなく世界のVISA加盟店で利用できます。
利用可能額をオーバー
クレジットカードはいくらでも利用できるわけではなく、利用可能額が決まっています。
利用可能額は利用者の属性や実績などで設定され、例えば最大10万円までの方もいれば、100万円以上利用できる方もいます。
所有しているクレジットカードがどのくらいできるのか、会員サイトで確認しておきましょう。
例えば、楽天カードの場合「楽天e-NAVI」サイトにログインして、お支払い(ご利用明細)項目をクリックします。カードの利用履歴が一目で確認できます。
クレジットカードの有効期限切れ
クレジットカードには有効期限が設定されており、有効期限切れの場合は利用できません。有効期限はクレジットカードの表面、または裏面に記載があるため、忘れずに確認しておきましょう。
クレジットカードの有効期限は「月/年」の形式で表示されています。例えば「03/28」と書かれている場合は、2028年3月末まで利用可能です。
クレジットカードの有効期限の1~2か月前くらいになると、カード会社より新しいクレジットカードが送られてきます。
最近はクレジットカードの券面にカード番号や有効期限などの記載がないナンバーレスカードもあります。ナンバーレスカードの場合は、会員専用サイトなどでクレジットカード番号や有効期限を確認します。
有効期限が過ぎても新しいクレジットカードが送られてこない場合、会員サイトにアクセスして住所などの属性を確認しましょう。例えば引っ越しなどをして、住所が旧住所のままだった、ということもよくあります。
クレジットカードの更新の際には審査もあるため、更新審査が通らずに送られて来なかったというケースもあります。
暗証番号を間違えた
クレジットカードを利用した場合、日本国内と同様、暗証番号を求められることがあります。暗証番号は数字の4桁です。
再度正しい暗証番号を入力すれば利用できますが、複数回間違えるとロックがかかり、クレジットカードが使えなくなります。
ロックがかかったクレジットカードはそのままでは利用できないため、再発行が必要になります。
クレジットカードの再発行には通常1~2週間程度の時間がかかり、再発行手数料もかかる場合もあるため、暗証番号は事前にしっかり確認しておきましょう。
ロックがかかる回数はクレジットカード会社によって異なり、セキュリティ上の関係で非公表です。一般的には3~6回程度でロックがかかると言われています。
クレジットカードの破損や磁気不良
クレジットカードには磁気、またはICチップが搭載されていますが、上手く読み込みできないとエラーとなり決済できません。
読み込みできない主な原因は「破損」「磁気不良」です。
特にICチップは汚れや傷などにも注意しましょう。汚れていた場合は柔らかい布で優しく拭くと復活する可能性があります。
クレジットカード代金を延滞した
クレジットカードの代金を延滞した場合、支払いをするまでクレジットカードは使えません。
すぐに支払ったとしても支払った直後に使えるわけではなく、クレジットカード会社側で入金が確認でき次第、利用できるようになります。
入金確認は早ければ当日中の場合もありますが、数日程度かかることもあるので支払い延滞には十分注意してください。
支払い延滞を複数回繰り返した場合、クレジットカード会社によっては強制解約の対象となる場合があります。強制解約となった場合はカード代金を支払っても利用できません。
決済端末側の問題、または店員の操作ミス
店舗の決済端末に不具合があった場合、クレジットカードが使えないケースもあります。
他の店舗ではクレジットカードを利用できたのに利用できなかった場合、店の決済端末が壊れていた、という可能性も考えられます。
インフラや通信技術が整っていない国の場合、通信が不安定などの理由でクレジットカードが使えないケースもあります。
他にも店員が決済端末に不慣れの場合、操作ミスによりクレジットカードが使えない場合も考えられます。
渡航先の国以外で発行されたカードを使えないように店が設定
店舗によっては、渡航先の国以外で発行されたクレジットカードは一切使えないように設定している場合があります。
特に海外のネット決済では、日本発行のクレジットカードは使えないようにしているお店もあるため注意しましょう。
【対処法】海外でクレジットカードが使えない時の解決方法3選

✓クレジットカード会社から連絡がないか確認
クレジットカードが利用できなかった場合、クレジットカード会社から「不審な利用を検知した」とメールやSMS、電話で連絡が来ることがあります。不正利用でない旨をクレジットカード会社に伝えることで利用制限を解除してもらえます。
ただし、クレジットカードの利用制限を解除してもらった=決済が済んだ、ではないので、利用制限の解除後は店員さんにお願いして、もう一度決済をする必要があります。
✓すぐにクレジットカード会社へ連絡
カード会社から連絡がない、すぐに状況を確認したい場合、まずはクレジットカード会社へ連絡しましょう。利用できなかった原因や対処方法を教えてもらえます。
海外からの問合わせにも24時間対応しているクレジットカード会社もあります。電話するのが難しい場合は、メールやSMS、チャットで対応している場合もあるので、いずれかの方法で対応しましょう。
✓別のクレジットカードや他の決済方法を利用
複数枚のクレジットカードを所有している場合、別のクレジットカードが使えるか試してみましょう。他のクレジットカードであれば使える可能性があります。
他にクレジットカードを所有していない場合は、現金など他の決済方法も検討してみてください。
【予防策】海外で安心してクレジットカードを使う対策4選

海外でも安心してクレジットカードを使いたい方は、下記の予防策を試してみてください。
- 事前にクレジットカード会社へ連絡する
- 複数枚のクレジットカードを用意する(国際ブランドも分ける)
- 4桁の暗証番号を確認しておく
- クレジットカード会社の連絡先を控える
海外でクレジットカードを使う旨を事前にカード会社に連絡しておくことで、不正利用を疑われるのを防ぐことができます。
海外では想定以上にクレジットカードを利用してしまう可能性もあります。クレジットカードの利用可能額に不安がある場合は、クレジットカード会社へ連絡して、利用できる可能額を一時的に増額する方法もあります。
クレジットカードの増額には審査があります。審査状況によっては増額されない場合もあるので注意しましょう
まとめ:海外に行くなら複数枚のクレジットカードを用意しよう!
今回は「海外でクレジットカードが使えない主な原因と対処法、予防策について解説しました。
海外でクレジットカードを使う場合、1枚だけだと不正検知システムの作動や国際ブランドが非対応で使えないなど、リスクが高まります。
2枚以上のクレジットカードを持っていけば使えないリスクも減らせるのでおすすめです。
併せて暗証番号、有効期限、利用可能額の確認も忘れずにしておき、できれば事前にカード会社に連絡しておくと良いでしょう。
海外でクレジットカードが使えず困った方は、ぜひこれらの方法を試してみてください。
・複数枚のクレジットカードを持っていく(国際ブランドも分ける)
・クレジットカードの有効期限、暗証番号、利用可能額は事前に確認する
・クレジットカード会社の連絡先を控えて置き、できれば事前に連絡しておく