「FIREを目指しているけど、なんだか疲れている」
──そう感じていませんか?
節約も投資も頑張っているのに、なぜか幸せを感じられない。そんな時期、私にもありました。確かにFIREにはまとまった資産が必要ですが、ある時気づいたのは、資産を“増やす”こと以上に、“やめること”のほうが準備として重要だということです。
この記事では、FIRE達成前にやめて本当によかった「5つの習慣」を紹介します。この記事を読めば、「もっとラクに、ゆるくFIREを目指したい」方に、大きなヒントとなります。
筆者は資産約6,000万円を達成し、いつでもFIREできる状態です。具体的な行動のヒントが欲しい方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
FIRE前にやめたこと①|無意味な買い物と「なんとなく消費」を断つ
まず最初にやめてよかったのは、無意味な買い物です。以前の私は「安いから」と理由だけで買い物をすることが多く、100円ショップやネットのセールでついポチっていました。
計算すると、そうした出費は月1万円以上、年間では12万円もの買い物になっていたのです。買った後はほとんど使わず、完全に無駄になっていたことに後から気づきました。
あなたも思い当たることはありませんか?
ここでは、そんな無駄な買い物をやめるための2つの重要ポイントを紹介します。
セールや限定に惑わされない
「今だけ50%OFF」「期間限定カラー」などの文言は心理的に強力です。マーケティングは「希少性」に訴えますが、本当に必要かを一度立ち止まって考えてみましょう。私の場合、「安いから買う」を「使うから買う」に変えたことで、お金も時間も気持ちも大きく楽になりました。
持ち物を減らすと心も軽くなる
モノを管理するのには時間とエネルギーが必要です。持ち物が減ると「片付け」や「収納」の手間が減り、それが節約以上の“心のコスパ”を生みます。FIRE後のシンプルライフは、持ち物を減らす練習の延長線上にあります。
<不要なものを減らす基準と習慣>
- 1年以上使っていないものは手放す
- 収納スペースに収まる量だけ持つ
(許容量を決める) - 「1つ買ったら1つ手放す」を実践する
- 衝動買いを防ぐために、24時間ルールを試す
(欲しいと思ったら24時間待つ)
まずはクローゼット一箇所から見直してみてください。意外と不要なものが出てきます。
FIRE前にやめたこと②|他人と比べる習慣とSNSの比較対象
FIREを目指すと、どうしても周りの進捗や生活と比較してしまいがちです。私も「同期は役職が付いた」「友人は家を買った」といった話に落ち込み、自己肯定感が下がった時期がありました。
SNSを見ても似たようなすごい人がたくさん…、自分だけダメなんだと思っていました。
「SNSをなるべく見ない」「他人と比べる」のをやめた瞬間、心がスッと軽くなったのを今でも覚えています。
SNS断ちの効果
SNSは情報源であると同時に比較の温床です。SNSのチェック頻度を減らすだけで、メンタルの余裕や集中力が戻ります。私の場合、閲覧時間を減らしてその分を「自分の目標に使う時間」に変えたら、FIRE達成がより現実的になりました。
FIREには「自分軸」が大切
FIREは他人との競争ではなく、自分にとっての「幸せ」を設計することです。他人の基準で目標を決めると、達成しても満足感が薄れます。過去の自分と比べる習慣を付けるなど、「自分軸」を育てる仕組みを作りましょう。
具体的な方法
- SNSの通知をオフにする/閲覧時間を決める
- 週に1回だけSNSチェック日を作る
- 毎月、自分の進捗(支出・貯蓄・学び)を振り返る
FIRE前にやめたこと③|無理な貯金・投資・我慢の節約
早くFIREしたい気持ちはよくわかりますが、度を越した節約や無理な投資は逆効果です。私もかつては収入の70%を貯蓄・投資に回し、生活が非常にキツくなったことがありました。短期的に貯金が増えても、長期的に継続できない方法では意味がありません。
ケチではなく「心地よい支出」へ
「我慢の節約」ではなく、「価値ある支出」を選びましょう。自己成長や生活の質を上げる支出は、長い目で見ればリターンを生みます。体験(旅行や学び)はモノより幸福度が高い傾向があります。
「FIRE目指して節約しているのに幸せじゃない」
それは“目的が苦行”になっているサイン。
無理をして節約する必要はありません。幸福度や満足度を上げる「心地よい支出」を意識するのも、FIRE準備の重要なポイントです。
幸せコスパを常に意識する
「幸せコスパ」とは、支出に対してどれだけ幸福や満足を得られるかを意識する考え方です。金額の大小ではなく、自分にとって価値のあることに投資する。例えば、居心地の良いカフェで過ごす時間や趣味の体験など、少しの贅沢が心の安定につながるなら、それは合理的な支出です。
重要なのは「幸せのコスパ」を「損得」ではなく「幸福度」で判断すること。
<例:筆者が幸福を感じること>
- 居心地の良いカフェで奥さんとゆっくりすること
- バイクでツーリングして絶景を見に行く
- 自然が多い公園をのんびり散歩すること
たとえ少し贅沢しても、それで心が安定するなら価値があります。お金は幸せを増やす道具です。
FIRE前にやめたこと④|頑張りすぎる働き方・完璧主義を手放す

FIRE準備期に最も苦しかったのは、頑張りすぎる働き方でした。”自由に生きたい”と思いながら、実はお金よりも頑張りすぎる働き方や完璧主義に縛られていたのです。
「もっと稼がなきゃ」と自分を追い込み、長時間労働を続けると心身が壊れます。私も残業や休日出勤を繰り返した結果、体調を崩した経験があります。その経験から、「7〜8割の力で続ける」ことを意識するようになりました。
頑張りすぎる働き方や完璧主義を改めたことで、心や身体に相当余裕ができたのです。結果FIRE目指して前向きに進んでいけるようになりました。
FIRE準備期こそ“ほどほど”でいい
過度な頑張りは燃え尽き(バーンアウト)のリスクを高めます。長期的に続けられるペースで働くことが、結果的にFIRE達成の近道になることもあります。
まず「全部やらなきゃ」という考え方を見直しましょう。
<職場で試せる工夫>
- 任せられる仕事は積極的に任せる
- 有休を計画的に消化する習慣をつける
- 無理な残業や休日出勤を減らす交渉をする
メンタルを壊す前にペースを整える
十分な休息と睡眠、適度な運動、そして「何もしない時間」を意図的に作ること。「早くFIREしたい!」と焦るほど、心が疲れます。一度立ち止まって自分のペースを見直してみましょう。
FIRE準備期は、走るより、整える時期です。
メンタルが不調になる前にペースを整えるには、心身からのサインに気づき、日々の習慣を意識的に見直すことが大切です。
FIRE前にやめたこと⑤|苦手な人付き合いの断捨離
苦手な人との付き合いを減らすだけで、日常のストレスは劇的に下がります。行きたくない飲み会や無理な付き合いを減らしたことで、私は本当にやりたいことに使える時間と心の余裕が増えました。
以前、飲み会に誘われても断れない雰囲気の職場もあったのですが、2回に1回は行かないなど、ルールを決めて断っていくことで誘われる回数も少しずつ減ってきました。
苦手な人と無理に合わせるのはもうやめて、少しずつ、自分の時間を取り戻しましょう。
最初は「断るのが心苦しい」と感じるかもしれませんが、ルールを決めて少しずつ実践すると変化が出ます。
FIRE後は「心地よい人間関係」だけでいい
FIRE後は職場という強制的な人間関係がなくなります。事前にどんな人間関係を残したいか考えておくと、リタイア後の孤独感を減らせるでしょう。家族や親しい友人との時間を増やすことは幸福度に直結します。
FIREを成功させ、心地よい人間関係を築くためには、リタイア後の生活を具体的にイメージし、準備段階から行動することが重要です。
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準備段階でどんな人間関係を築きたいかを具体的に考え、趣味や関心のある分野を見つける。
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実行段階で仕事関係の人間関係を整理し、新しいコミュニティに積極的に参加する。
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継続段階で定期的に交流する機会を設けるとともに、孤独を感じた際はサイドFIREなどの選択肢も検討する。
人間関係の断捨離は最大の自由
人間関係の断捨離とは、自分を不当に扱う相手との距離を置くことです。メリットはストレス軽減と、本当に大切な人との時間が増えること。ただし関係を断つ際は相手への配慮も忘れず、やりすぎに注意しましょう。
FIRE後に得られる最大の贅沢は「誰と過ごすかを自由に選べること」。だからこそ、FIRE前から人間関係の「手放す練習」をしておくべきです。手放す練習として、まずは小さなステップから始めてみましょう。
例えば、
- 参加頻度の低い飲み会を断る
- LINEやメールの返信を後回しにする
- 新しく関係を築く場に参加してみる
など。関係を断つ際は相手への配慮も大切ですが、自分を守るための線引きは必要です。
“嫌われないように生きる”より、“自分を大切に生きる”方が幸せは増えます。
まとめ|FIRE準備で大切なのは「やめる勇気」

FIREは「お金を増やすこと」ではなく、「ムダを減らすこと」から始まります。
FIRE準備で本当に大切なのは、やめる勇気です。やめる勇気を持てば、自由な時間も心の余裕も、自然と手に入ります。
何かを手に入れるより、手放すことで人生は変わります。無理せず、焦らず、「ゆるく幸せなFIRE」を目指しましょう。今日から一つずつ、小さな手放しをはじめてみてください。きっと毎日が少しずつ軽くなります。






